フィジカル気功と現代気功の違いというか、使い分けの解説です。
現代気功は、情報の書き換えに長けています。
フィジカル気功は、物理の書き換えに長けています。
余談ですが、現代気功について話すと、現代気功と言いだしたのは、私ではありません。
いつの間にか、他の気功師が使っていた言い方を真似してしまったようです。
最近、気功師の仲間のブログを見ると、みんな「〇〇気功」というネーミングになって、派生して行っています。面白い現象だと思います。
現代気功は、便利な言葉なので、そのまま使わせて頂きます。
現代気功の定義は、「共感覚による内部表現の書き換え」です。
フィジカル気功は、何を書き換えるのかというと、身体の使い方のシステムを書き換えます。
日時の動作から専門的な動作まで、身体コントロール能力の向上を目的としています。
身体操作という意味で、使える「体操」をたくさん行います。
身体の使い方のシステムを変えるとは、どういうことかというと、「身体の末端から動き始める」のを「体幹から末端に動かすのか」というシステムを書き換えます。
筋トレの世界だと、「開放運動連鎖」オープンキネティックチェーン(OKC)と「閉鎖運動連鎖」クローズキネティックチェーン(CKC)という名称がついています。
わかりやすくいうと、ベンチプレスなどの体幹を固定して、末端を動かす運動か、腕立て伏せのように、末端を固定して体幹を動かす運動かという違いです。
身体の使い方が「身体を壊す使い方」なのに、気功でヒーリングしようとしても、またすぐに壊れるので、マッチポンプになります。
マッチポンプとは、「自らマッチで火をつけておいて、それを自らポンプで水をかけて消す。」という意味です。
スマホ首という現象がありますが、電車に乗ると、多く人はものすごい恰好でスマホをのぞき込んでいます。
それでいて、首が痛い、肩がこった、腰が痛い、と言い始めます。
そういうことを、マッチポンプと言っています。
小学生のカバンが重たい問題や、ラジオ体操による、体幹を止めて末端だけを動かすシステムの導入によって、子供のころから使えない身体の動きが染みついていると言っても、過言ではありません。
フィジカル気功で目指すところは、身体の使い方を改善するのではなく、どんな動きでも対応ができる「使える身体」を目指します。
ヒーリングにおける、フィジカル気功と現代気功の大きな違いについては、情報的アプローチか物理的アプローチかの違いです。
物理も、情報なので、結局は情報の書き換えなのですが、方向性が違います。
情報を書き換えて物理に落とし込むのではなく、物理的な身体を書き換えて情報も書き換えてしまおうというコンセプトです。
例えば、「ストレス」という現象を軽減したいと思った時に、現代気功では「ストレスにピエタ」という感じにアプローチします。
フィジカル気功では、身体を書き換えて、「ストレス」を減少させます。
お腹が痛かったり、寝不足の時は、イライラが募り、すでにストレス値が高い状態にあります。
サイズの小さい服や、収縮の低い洋服を着て、身体を動かすと、動きにくさから、イライラすると思います。
サイズの小さい服や、収縮の低い洋服を着なくても、筋肉が固まっていると、それと同じ現象が起こっているので、ストレス値がすでに高い状態にあります。
頭が痛い人など、体調不良の人の周りでちょっとでも騒ぐと、「うるさいから静かにしてよ。」と怒り出すのは、すでにストレス値が高いからです。
身体のバランスが整い、平穏な心の状態になると、ちょっとやそっとのことでは、あまりイライラしなくなります。
整体と聞くと、骨盤矯正や背骨の矯正というイメージがあると思いますが、矯正をしても、一瞬で整いますが、一瞬で崩れることも知っておくべきです。
良い状態を維持しておくには、フィジカル気功の「フィジカルコードインターロックシステム」や「フィジカルタイプ」と言った、知識をベースに、どこが原因で骨盤がずれたり、背骨がずれるのか?という自分の癖を知っておくと、良い状態が維持できます。
背骨の中には、脊髄という、脳から連続する中枢神経が通っています。
脳からの指令を、神経回路を伝って、信号を送っているので、神経回路を筋肉や骨によって圧迫されていると、身体の機能が上手く働きません。
骨や筋肉の状態を整えるのが、整体です。
症状を治すのではありません。
身体の状態を直します。
血液や神経伝達が正常になれば、身体の負担も減ります。
骨盤なんか、そんな簡単にずれないだろう、と思う方もいると思いますが、ASISという骨盤の突起で、骨盤の左右の高さをチェックしてみると、意外にずれていることがわかります。
骨は、筋肉という水の中でプカプカと浮いているような状態なので、骨はすぐずれます。
身体のゆがみが問題なのではなく、歪まなくなった身体が問題です。
身体を歪ませられる内は、まだ良いのですが、歪む余裕がなくなった身体が問題になってきます。
「いかに身体を崩せるのか⁉」ということが課題になって来ます。
生理痛、便秘、切れ痔、などは、骨盤底筋群、大腰筋、内転筋などのインナーマッスルが使えれば、身体の中からゆるんで温まり、改善の傾向が見られます。
ミュージシャンで言えば、ピアニストやドラマーは、長時間集中して椅子に座ったままの状態で、骨盤底筋群などのインナーマッスルが固まっています。
ディスクワークでパソコン業務が多い人も同じです。
骨盤底筋群が固まっていると、肛門が硬くなり、便をした時に、裂けて切れます。
くちびるが乾燥していて、急に笑ったら、くちびるが切れると同じです。
骨盤底筋群がゆるむと、おしりを拭いた時に、「こんなに肛門て柔らかかったのか」と、感動するようです。
身体のことがよくわかっていない、気功師やヒーラーは、生理痛、便秘、切れ痔など、内臓やお腹の問題には、丹田に気を流したり、腸に気を流すというアプローチをしたがると思います。
それを「日常動作で身体の方を書き換えてしまいましょう。」というのがフィジカル気功という感じになっています。
元気に身体を動かすことで、身体が元気になります。
大人に向けて使う「元気」という言葉は「元の気に戻る」という意味で、「子供のころのように、元気に戻りましょう」という意味で使っています。
現代気功とフィジカル気功の違いについて、もう少し触れてみます。
現代気功の講座は、「後は自分で考えてね」というスタイルなので、気功や気功技術の詳しい使い方はあまりお伝えしていません。
このブログに理論ややり方・使い方は書いてあったり、苫米地理論を知っているという前提で、講座内容を想定していますが、思うようには行ってません。
「ワークス」と言っているのに、気功のワークをあまりやってない気がします。
講座では、解説が多くなってしまっています。
気功は「道」ではなく「術」なので、何かと自分で考える必要が出てきます。
解りやすく言うと、道と術の違いは「武道」と「武術」の違いです。
武道は、場所や体格差などルールが多く設けられおり、武術は場所や体格差の制限などのルールがないというルールです。
武道は、ゴールが道となって示されているので、目指すべきゴールがわかりやすいですが、武術のゴールは、自分で設定しないと、何をやっているのかわからなくなる人が出てくるシステムです。
武道というかスポーツは、試合などでは、場所や体格差がわかっているので、分析もでき、準備がしやすいのが特徴です。
武術は、いつ・どこで・どんな相手が来るのかわからない状態を想定して、常に鍛錬や調整をしています。
そこで、月1回ペースで「ベーシックフィジカル気功グループレッスン」を開催しようと考えに至りました。
第1回目は背骨の伸展・屈曲運動の身体コントロールを予定しております。
レッスンと言っているのは、練習・稽古・鍛錬という意味で使っています。
気功を学んでも、使う機会が無ければ、知的好奇心を満たして終わってしまいます。
よくある例えで言うならば、「フェラーリを所有して、フェラーリに乗らない。」という状態です。
周りから観えれば、「もったいない」という感じです。
身体の在り方・使い方、気功のやり方や気功技術の使い方をもっと丁寧に学べる場にしたいと思います。
「ちゃんと身体で観れて、人を癒せる気功師・ヒーラー」の育成の場にします。
ヒーリングに関して言えば、フィジカル気功で相手の身体の状態が見えるようになります。
英語のリスニング力を上げるのには、自分で発音ができれば、英語が聞き取れるようになり、リスニング力が上がると言われているように、自分の身体がよく動けば、相手の動いていない場所が観えるようになります。
「知らないこと・できないことは見えない」という、スコトーマの原理です。
気功は、セルフヒーリングが一番難しく、次に家族や知人のヒーリングが難しくなります。
ビズネスとして、お金を頂いて行うクライアントへのヒーリングが、結果が出やすくなっています。
ビジネスは、お金を通じて対等だからです。
セルフヒーリングが難しい理由は、自分のことは正しく見れないからです。
どうしても、エゴが邪魔をしてしまい、都合よく自分を観てしまいます。
主観と客観は違うことが多いです。
家族や知人も同じで、ありのままに観えなかったり、ヒエラルキーが働いてしまうので、上手くヒーリングできないことが多いです。
その点、フィジカル気功は、物理である「身体・肉体」という意味のフィジカルに着目するので、正しくチェックすれば、正しく情報が観れます。
気功というワードは、まだまだ、怪しさや胡散臭いを持った言葉なので、家族や知人に気功をしたい時は、「整体」としてアプローチすれば、解消できる問題が増えると思います。
まとめると、フィジカル気功と現代気功は、「アプローチの方向性が違う」ということでした。
例えば、足の冷え性など、末端が冷たい時は、大周天をしたり足先に気を流すのではなく、骨盤や骨盤底筋群や内転筋などの、体幹やインナーマッスルをゆるめて、アプローチしてみましょう!という視点の切り替えです。
今回の記事が「熱い」のは、胸椎・ろっ骨が開発されて、中丹田やハートチャクラが開発されたからかも知れません。笑
燃え尽きるような熱い人生を豊かに過ごしましょう!
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